指導指針

Grit

やり抜く力を育てる


「私はなぜサッカーをするのだろう?」

我々の育成刊はこの問いに行き着いたことから生まれました。サッカーとの出会いは人それぞれであり、またサッカーを続けていく想いもそれぞれであると思います。その問いに対する答えに唯一の正解はなく様々であり、その時代と社会環境によって変わっていくものであります。正解がないからこそ、常に自身に問い続け、見つめ直し続ける。そして我々の育成観の中心である「子供達の成長」を願い続ける、行動するクラブでありたいと考えています。


サッカーが持つ力 〜 自由だからこそ 〜

サッカーは世界中の人々と繋がっています。全世界共通のルールの下、国境・人種・性別などの区別を越え、サッカーが繋いでくれるたくさんの出会いがあります。また言語が通じなくても、ボール一つで多くの人と心を通わすことができます。そして何よりサッカーには「そのままの自分」を表現出来る「自由」があります。同時にサッカーは自由度が高いため、自身の状況判断力と決断力が求められます。サッカーは自由であるが故に対立を生むことがあります。様々な環境で育った人が関わり、様々な心が交わります。その「わかりあえないことがある」という人間関係の中に成長のエッセンスがあると理解しています。


我々のサッカーは、単なる「競争」を超える。

では我々の考える「サッカー」とは何か?スポーツとして楽しむだけでなく、優劣を決めるためだけでなく、「人生の縮図」として捉えています。人生と同様に試合時間は限られ、必ず終了を迎えることになります。時計の針は平等に進みますが、過ごした時間の中身は平等ではありません。そして過ぎた時間は二度と戻ってきません。試合に負けた、大事な場面で失敗した、といった過去は変えることができません。さらに、どれだけ努力をしても「必ず成功する」とは約束されていません。しかし未来を見据えた「ただ一度だけの今」の過ごし方で、「負けた、失敗した」の持つ意味(価値)は大きく変えることができます。困難や苦労を成長の糧と思い定めることができた時、必ず約束されること、それが「成長」です。


冒険は最良の師である。

「稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け」という言葉があるように、我々の育成は自らの感性と体験を通じて学ぶこと、「実学」を大切にしています。未知なるものに怯まず、困難に立ち向かい、嫌なことに目をつぶらず、心を閉じず、居心地の良いポジションから飛び出し、威風堂々と向き合う「勇気」を身につけてもらいます。



割り切りとは、魂の弱さである。

「サッカー」の本質は「ミスの連続」です。しかし、「余計なミスが増えちゃうから」と敵にボールを渡す、今の勝負に勝つためだけに割り切った戦いをする、といったことはしません。また大人の都合で子ども達を「戦術を遂行するための部品」のように接することはありません。また子ども達には、自分のレベルを「こんなもの」と割り切り楽になろうとはせず、闘い続け、向き合い続ける、「Grit(やり抜く力)」を身につけてもらいたいと思います。


ボールに心を吹き込む。〜 一つのボールが人の心をつなぐ 〜

「ボールは自分」を写す鏡だと捉えています。戦術的にボールコントロールの向上は大切ですが、「ボール」を大事にすることは「自分」の思いを大事にすることと同じであると捉え、ボールコントロールの向上に努めてもらいます。また、単にボールの受け渡しをパスとせず、自分の「思いを届ける」こと、味方の「思いを受け取る」ことまでをパスとし伝えたいと思います。同時に、「ボール」を失った時に全力で取り返す姿勢も学んでもらいます。


プレイヤーからアーティストへ。

サッカーは年齢、性別、国籍、レベル、体格を問いません。全てを受け入れてくれる自由があります。そして立場を問わず自由にプレーできるから楽しいのだと考えます。自身の感性を存分に発揮し、自由に発想し描いてもらいたいと考えています。また、「才能の種は全て揃っている」の前提に立ち、子どもの個性を一つに決め込まず、広く深い視野をもって指導します。


サッカーは少年少女を大人にし、大人を紳士淑女にする。

サッカーは”味方と敵”と区別され試合が行われます。対戦相手を敵としますが、お互いに自分を高めあう仲間です。暴言、暴力、報復といったプレーは一切認めません。敵であっても理解を示し耳を傾けること、相手の立場に立って考えることが大人の始まりです。しかし、周囲で起こる出来事や変化に対して適応出来ず、弱さが露呈し不安定になることもあります。その場しのぎの対応はせず、新たな年代、仲間、指導者、サッカーに出会っても適応できるようになること、常に未来を見据えた育成を行います。



〜「やり抜く力」を育てるために、我々自身が子どもを信じ抜く姿勢を見せていきます〜


悔いのない人生を送るために。